高音域の音を聞き取る能力が高い猫の耳の可聴範囲
猫は45Hz~64,000Hzまでの音を聞き分ける能力があると言われています。
高音域の聞き取りが得意ですので、獲物であるネズミが仲間と交信するときに出す高い音を聞きわけ狩りに役立てています。そして、約20メートル先のネズミの動く音も聞き取る事が可能のようです。
男性の低い声よりも女性の高い声を好むといわれていますが、大きな音のクシャミや子供が騒ぐ甲高い声などの大きな音は苦手だと言われています。
その他の生き物の可聴域の参考数値
生き物 | 可聴範囲 |
ニワトリ | 125Hz ~ 5,000Hz |
インコ | 200Hz ~ 8,500Hz |
人間 | 12Hz ~ 23,000Hz |
犬 | 15Hz ~ 60,000Hz |
猫 | 45Hz ~ 64,000Hz |
ハツカネズミ | 1,000Hz ~ 91,000Hz |
コウモリ | 1,200Hz ~ 400,000Hz |
男性の声は約500Hz、女性の声は約1,000Hz程度、モスキート音が約15,000Hzで、20,000Hzより高い音は超音波と呼ばれています。
自宅に帰ると玄関先に猫がまっているのは、すぐれた聴覚をもっているので、飼い主さんが玄関に近づく音を聞き分けて、玄関に先回りしているからです。
バランス感覚
猫が高いところから落とされてもくるっと身をひるがえして上手に着地します。これは、耳の中の平衡感覚をつかさどる三半規管が非常に発達しているからです。そして尻尾を上下左右に動かしバランス感覚を向上させる事で、細い幅の塀の上も平気で走ったりできるそうです。
猫の耳の稼働範囲
猫の耳は、音源のある方向や距離をつかむために左右それぞれ180°回転する事ができ、別々にあらゆる方向に動かす事で獲物の音をキャッチすることが可能です。
猫の耳には20以上の筋肉があります。他の猫に挨拶するときや獲物を探す時には前方を向き、敵に威嚇されたりすると伏せ気味にして、攻撃しようとした時は、完全に耳を伏せているそうです。
房毛(ふさげ)
猫の耳の先端には房毛(ふさげ)と呼ばれるフワフワとした毛が生えている猫もいます。これは、風向きを感じたり、音波をキャッチするためのもので、成長するにつれて短くなる猫もいるようです。洋猫に生えているのが多いそうです。
耳のお手入れ
たまに、綿棒等で汚れを取ってあげましょう。あまり奥まで綿棒を入れると耳の中を傷つける可能性があるので気を付けましょう。黒くてベトベトと汚れがひどい場合は、耳ダニの可能性がありますので、動物病院で診てもらいましょう。
たれ耳のスコティッシュフォールド
スコティッシュフォールドという猫は人工的に作り出された品種です。軟骨の形成不全というマイナス遺伝子を定着させて耳が小さく折れた猫が出来上がりました。しかし、軟骨は耳だけにある組織ではないので、体のほかの部分にも影響が現れ、健康上の問題を引き起こす可能性があるそうです。
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