猫の歯の各名称
人間の歯は、臼(うす)のように食べ物を磨り潰せるように平らな構造になっていますが、猫は肉食動物の為、歯はすべて尖った形状になっています。
上の画像の番号①は切歯(せっし)といいます。
人間の前歯にあたる部分で、とても小さな歯です。上側に6本、下側に6本、計12本あります。
おもに獲物の毛や羽をむしったり、骨についている肉を削ぎ落したりする役割があります。
番号②の部分は犬歯(けんし)といいます
上側に2本、下側に2本、計4本あります。長く先が鋭くとがった歯です。
獲物の急所に噛みついてとどめをさす時などに使用します。
番号③の部分は臼歯(きゅうし)といいます
人間の奥歯にあたる部分になります。上側8本、下側6本、計14本あります。
前臼歯10本と後臼歯4本で上下の嚙み合わせで肉を引き裂く役割があります。
歯周病について
猫の歯は30本の永久歯があります。動物は基本的に虫歯にはなりませんが、歯周病になる可能性はあります。
硬い肉や骨を噛むことで自然に歯磨き効果を得ている野生の猫と異なり、フードや軟らかい餌を食べていると、食べかすが歯の間にたまり歯石ができます。
歯垢や歯石は、歯茎が赤く腫れる歯肉炎を起こし、歯肉炎は歯周組織全体が炎症を起こす歯周炎へと進行します。
症状がひどくなると、細菌や毒素が血液中に入り込んで、心臓や腎臓、肝臓などの疾患を起こす可能性があり、歯槽膿漏(しそうのうろう)になって歯が抜けてしまう危険もあります。
歯肉だけが炎症を起こしている歯肉炎の段階なら、日々のケアで健康な歯が取り戻せますので、歯垢を歯磨きなどで取り除き、歯周炎へと進行させないようにしましょう。
猫の歯が茶色に変色している時は、歯石がたまっている可能性があります。
歯磨きの方法として、湿らせたガーゼで拭くか、歯磨き用のウェットシートなどもあります。慣れてくると猫用の歯ブラシで磨くことを試してみるのもいいでしょう。
肉食の体のつくり
猫はおもに肉を食べているので、草などの消化の悪いものを余り食べないので、腸の長さも短くなっているようです。
肉食の猫の腸の長さは体長の約4倍程度で、雑食の人間の場合は体長の約10倍、草食の羊の場合は体長の約25倍といわれています。
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