東北地方では「春先のアワビの内蔵を食べさせると猫の耳が落ちる」という言い伝えがあります。
科学的に証明すると、時期によって本当の事のようですよ。
アワビの中毒成分
アワビは海藻などを食べて生きている草食動物になります。
海藻に含まれているクロロフィルという物質を食べたアワビは、分解物のピロフェオホルバイドaという中毒性の成分が蓄積します。
この中毒成分はアワビの内蔵(ツノワタ)部分に蓄積されます。
その為、この部分を猫が食べると中毒症状が出るようになります。
注意事項
このピロフェオホルバイドaという物質は2月~5月の春先だけアワビなどに蓄積するようです。
なお、何故春先だけ内蔵に中毒成分が蓄積するのかは、現在不明となっています。
そして、人間がどれだけの量を食べると中毒をおこすのかも不明のようです。
中毒成分の疑いのある貝
クロアワビ、エゾアワビ、メガイ、トコブシなどは春先は内蔵部分に中毒成分が含まれている可能性があるようです。
なお、サザエも微弱ながら含まれているようです。
猫が春先のアワビを食べた場合
ピロフェオホルバイドaという物質は日光に当たると毒に変わる性質があり、炎症ややけどののようになる事もあるようです。
アワビの内蔵に蓄積されたピロフェオホルバイドaを猫が食べた場合、体は毛で覆われているので皮膚は直接日光に当たりにくいのですが、耳などは毛が薄くなっているので、日光の影響を受けて中毒症状が出る事があります。
その為、耳が炎症やただれてしまい、かゆくなりかきむしった為に壊死して耳がなくなってしまう事もあるそうです。
「春先のアワビの内蔵を食べさせると猫の耳が落ちる」というのは事実のようですね。
ただ、猫がアワビを好きで食べたかどうかは疑問ですね。
コメント